知的資産経営支援

企業の「根っこ」

企業の「根っこ」?

草原に大木が立っています。 雄大ですね~

最初は、農夫が植えたのか? 鳥が木の種を落としたのか? 解りませんが、何十年、何百年の年月が過ぎ大きな大木となりました。 この木が、成長していく上で、大切な部分は何でしょうか?

枝?、葉っぱ?、幹?、もう一つ、目には見えませんが、「根っこ」が大切ですね。 

「根っこ」は、大地から水、栄養分を吸い上げ、幹、枝、葉っぱへ送ります。 「根っこ」から送られてきた水、栄養分を使って、幹は大きくなり、枝は伸び、葉っぱは茂られ、光合成を行います。

企業において、成長するために必要なものは何でしょうか? ずばり「根っこ」は何ですか?

あなたの企業にとって「根っこ」は何でしょうか?

財務諸表

経営者のみなさんは、決算を行い貸借対照表、損益計算書等の財務諸表を作成しておられると思います。 

また、期の始めに、事業計画を作成して、期の終わりの予想貸借対照表、予想損益計算書を作成しておられる経営者もおられると思います。

作成される事業計画書、貸借対照表、損益計算書であなたの企業の「根っこ」が成長するように計画されていますか?

例えば、枝が伸び、葉っぱが茂っても、根っこが大きくならないと木は倒れてしまいます。

一次的に売上が上がったとしても、社員の無理ながんばりが要因としたら持続することは出来ません。

持続的に成長するためには、「根っこ」を大きくすることが大事なんです。

「貸借対照表の俯瞰図」

貸借対照表の俯瞰図

(※クリックすると拡大します。)

 左の図は、「貸借対照表の俯瞰図」といいます。

図の上半分の部分は、決算時の財務諸表で作成する貸借対照表となります。この部分は、確定申告時に税務署に提出したり、金融機関の融資を受ける時も、会社の状況として提出を求められる。見える部分です。

 図の下半分の部分は、見えざる資産(目に見えにくい無形資産)と言われています。例えば、経営者の思い、理念、社風、社員、技術力、組織体制、ノウハウ、ビジネスモデル、顧客との関係、仕入れ企業との関係、マニュアル、データベース等会社の中で息づいている資産です。この部分が、会社を成長させる「源泉」です。

所謂、企業の「根っこ」の部分です。知的資産と謂われています。


知的資産とは

 知的資産とは、財務諸表に記載されている資産以外の無形の資産です。

企業 における競争力の源泉である、人材、技術、技能、知的財産(特許・ブランド等)、組織力、経営 理念、顧客とのネットワーク等、財務諸表には表われてこない「目に見えにくい経営資源の総称」 を指します。

 私たちが、経営者にこの「知的資産」について話をすると、大半の方は「ウチには“知的”なものは無いから」と言われることがあります。しかし、話を伺っていると、企業規模の大小を問わず、キラリと光る知的資産を持つ企業が多いことが解ります。なぜなら、企業が社会で存続するには、存続する理由があるからです。

知的資産のイメージ図

出典:「事業価値を高める経営レポート」中小機構


知的資産経営のメリット

1.価値創造プロセスのストーリー化
 過去から現在における企業の価値創造プロセス(見えざる資産による企業成長への繋がり)だけでなく、将来の価値創造プロセスを明らかにすることで、企業の価値創造の流れを説明することができます。

2.新規開拓顧客向け
○しっかりした会社としての好印象、信頼を持ってもらった
○会社の中身が伝わった
○取引決定のスピードが速くなった
展示会、商談で活用でき、引き合いがあった

 

3.取引先・協力企業
○当社をより詳しく知って頂いた
○当社の営業姿勢を理解いただき、関係強化が図れた
○安心感が得られた
商談時に役立った

2.~5.のデータの出展元:近畿経済産業局「知的資産経営報告書の評価・認証手法に関する調査研究報告書」

 

4.金融機関向け
○金融機関からの理解が深まった、作成を評価された
○新しい金融機関から積極的アプローチがあった
融資にあたって、決定材料ではないが、判断の資料として役にたった
○金融機関から新しい取引先を紹介された

 

5.従業員向け
○従業員の理解が進んだ(会社の強み・弱み、会社の方向性、歴史・理念等)
○共同で作成したため、経営者の理念が伝わった
○経営幹部、従業員に経営者の思いが伝わった
○会社に対して誇りを持つことが出来た
○どんな事が顧客に喜んで頂いているかを意識するようになった
○自社の技術やノウハウに気付き、学習意欲が向上
○経歴の浅い社員にとって勉強になった
○各部署の業務のモチベーションアップにつながった

 



知的資産経営支援 各種コース


1.無料相談

無料相談

初回 2時間程度を目処に紹介させていただきます。

 知的資産経営に関心のお客さまには、初回 2時間程度を目処に、知的資産経営のご紹介を行わせて頂きます。

 知的資産経営で作成する報告書は、金融機関やベンチャーキャピタルからの資金調達のための説明資料として、また、取引金融機関との関係強化(リレーションシップシップバンキング)として、現経営者と後継者間で経営環境の認識合わせ(事業承継)として、自社商品(商品・サービス)の顧客への認知の検討(マーケティング)として、さらに求人活動の資料として、従業員の育成(人材強化)として利用することができます。


2.体験ワークショップ

体験ワークショップ

半日コース

 参加費:5000円(1社)

 *複数名参加可能

 大阪市内で、体験ワークショップを年 数回開催しています。 参加費は、1社5000円で半日コースとなります。 

 体験ワークショップは、所属する知的資産経営研究会が主催して行っており、各企業には数名の研究会メンバー(中小企業診断士)がついて自社の「根っこ」を探し、その「根っこ」が生み出す価値創造ストーリーを作成して頂き、知的資産経営を体験して頂きます。

 体験ワークショップに参加された企業様は、色々な知見を得ることが出来るようで、毎回好評です。知的資産に関心のある企業様は、一度参加されることをお勧めします。 →知的資産経営研究会 体験ワークショップを参照


3.「事業価値を高める経営レポート」作成コース

事業価値を高める経営レポート

(※クリックすると拡大します。)

3日コース

 報酬:15万円~20万円 (税別)

 「事業価値を高める経営レポート」を作成します。およそ、1ヶ月かけて3回程度のセッションにて経営レポートの作成を支援します。

 本レポート作成は、経営者のみによる作成、一部の幹部による作成、従業員と一緒に作成等お客様の状況により対象者を決定して頂けます。企業の現状を把握していただき、知的資産の掘り起こし、知的資産を活用した価値創造ストーリーの「見える化」を体験して頂きます。

次の知的資産経営報告書の前段階として、利用して頂くことも可能です。

<カリキュラム>
・知的資産経営のガイダンス、現状把握のためのヒアリング(1日目)
・対象企業に相応しいツールを用いた経営環境分析(2日目)
・知的資産を活用した価値ストーリーによる見える化(3日目)


4.知的資産経営報告書作成コース

知的資産経営報告書

7日コース

 報酬:45万円~55万円 (税別)

 知的資産経営報告書を作成します。およそ、3ヶ月から6ヶ月かけて、7回程度のセッションにて報告書の作成を支援します。

 経営幹部又は従業員と「ワークショップ形式」で会社の沿革と業務プロセスから「強み」(知的資産)の洗い出しを行い、お客様から選ばれている理由(顧客提供価値)を掘りおこします。その後、知的資産を最大限に活かしながら、企業ビジョンを達成するストーリーを描き、具体的なアクションプランと評価指標(KPI)を設定し、知的資産経営報告書としてまとめます。最後に、従業員も交えて報告会を開催し、価値観の共有を行います。

<カリキュラム>

・知的資産経営のガイダンス、現状把握のためのヒアリング(1日目)
・対象企業に相応しいツールを用いた経営環境分析(2日目)
・知的資産の洗い出しとコンテンツ整理(3日目)

・知的資産を活用した価値創造ストーリーによる見える化(4日目)
・将来に向けた戦略ストーリーの立案(5日目)
・具体的なアクションプランと評価指標(KPI)、知的資産経営報告書の作成(6日目)
・スタッフを交えて報告会の開催、知的資産経営の実践(7日目)


近畿経済産業局管内開示企業数
 250社(平成28年8月1日現在)

http://www.kansai.meti.go.jp/2giki/chitekishisan/chiteki_report.html

5.知的資産経営指導 顧問契約

知的資産経営指導

月に1回から2回の訪問

顧問料:5万円/月~10万円/月(税別)

 

知的資産経営サイクル

(※クリックすると拡大します。)

 知的資産経営報告書の作成のための準備、作成後の実施のための支援を行います。

お客様の要望、企業の状況に基づき、スケジュールを一緒に作成して進めて参ります。

 知的資産経営は、自社の強み(根っこ)を再確認し、自社の強みを活かして、価値創造を行い、商品・サービスをお客様に提供して収益を上がる価値創造ストーリーを明確にし、お客様の評価されているのは何か(顧客提供価値)を考え、今後自社の進むべき道を考えて頂きます。

 作成した知的資産経営報告書は、顧客に対する自社の紹介資料として、又、金融機関の融資等の資料として利用価値がありますが、作成する過程において、従業員教育としても有効であり、出来れば従業員も巻き込んで進めて頂きたいと思っています。

 知的資産経営報告書は、作成が最終ではなく、策定した実践項目を実施していくことが重要であり、実施のためのアドバイス、ご支援を行います。また、報告書は、定期的に見直し改訂していくことが必要であり、知的資産経営サイクルを回して行かなけれんばなりません。

知的資産経営報告書の作成の前段階として、また、作成後の実施支援として顧問契約をご利用下さい。

 



自社の「強み」の再発見が、成長へのスタートです!

 参考文献

中小機構HP 「知的資産経営の支援」
http://www.smrj.go.jp/keiei/chitekishisan/index.html

 

経済産業省HP 「知的資産経営ポータル」

http://www.meti.go.jp/policy/intellectual_assets/index.html

経済産業省HP 「知的資産経営報告書開示事例」
http://www.jiam.or.jp/CCP013.html